〈緊急要望〉政府の全国一斉休校要請に対し、自治体教育委員会の判断を最優先すると共に、迅速な支援の実施を求めます

市民ネットワーク千葉県は、全国一斉休校要請に対し、内閣総理大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣あてに以下の要望書を提出しました。
一斉休校に対する県ネット要望書


政府の全国一斉休校要請に対し、自治体教育委員会の判断を最優先すると共に、迅速な支援の実施を求めます

 

国内で初めての新型コロナウイルスの感染が確認されてから1カ月半が経過しました。感染が各地に拡大する中、2月27日安倍晋三首相は、3月2日から全国全ての小・中学校、高校などについて、春休みまで臨時休校とするよう要請する方針を明らかにしました。

全国の小中高校、特別支援学校に通う子どもたちは約1,300万人います。唐突な首相の一斉休校要請に対し、各自治体には対応策を調整準備する時間はほとんどなく、子どもたち、学校関係者、保護者の間に大きな不安と混乱を巻き起こしています。

2月29日、安倍首相はこの問題について初めて記者会見を開きましたが、臨時休校については、なぜ一律の対応が必要なのか、感染防止にどれだけの効果が期待できるのかなど、具体的な説明はありませんでした。多くの国民が、いまだ不安と混乱の中にいます。

感染症対策としては、平成24年に制定された「新型インフルエンザ等対策措置法」があるにも関わらず、政府がこの法律に基づいて迅速に行動した経緯はなく、常に場当たり的対応に終始していると批判されてもやむを得ない現状です。

そこで、市民ネットワーク千葉県は、以下の項目を早急に実施することを政府に強く求めます。

 

  • 休校については各自治体の教育委員会の判断を最優先し、政府として介入しないこと。
  • 保護者が仕事を休めない家庭の子どもたちが安心して過ごせるよう、教職員の配置や給食の提供など、財政支援も含め、政府として可能な限りの支援を行うこと。
  • 休校措置によって仕事に影響が出た結果、経済的損失を被った家庭には十分な「休業補償」を実施すること。

 

2020年3月2日

市民ネットワーク千葉県共同代表 伊藤とし子・小室美枝子