〈声明〉オスプレイ墜落・死亡事故を受け、国内のオスプレイ全機の飛行停止・撤去を求めます

オスプレイ墜落・死亡事故を受け、国内のオスプレイ全機の飛行停止・撤去を求めます

11月29日、屋久島沖で米空軍横田基地所属のオスプレイCV-22 1機が墜落大破し、乗員8名全員が死亡するという事故が発生してから、1週間余りがたちました。

 私たち市民ネットワーク千葉県は、11年前の普天間基地への海兵隊オスプレイの配備以来、一貫してオスプレイの配備と運用に反対してきた立場として、まだ若い8名の犠牲者への哀悼の思いとともに、国内にある米軍及び陸上自衛隊の全オスプレイの飛行停止と速やかな全面撤去を国に強く求めます。

 開発当初から事故が多発し、実際の運用が開始されてからも多くの重大事故、数えきれないほどのトラブルを発生させてきたオスプレイは、その構造に根本的な欠陥を有することを米軍側が正式に認めている欠陥機種です。昨年は今回墜落した空軍仕様のCVについて、今年は海兵隊仕様のMVについてもエンジンのギアボックス内のクラッチの不具合「ハード・クラッチ・エンゲージメント(HCE)」が墜落原因であることが公表されました。しかし、そのための根本的対策が取られることなく、今回の事故が発生しています。米側の軍事的な不作為は明白です。

 今回は海上での事故発生のため、他への影響は免れましたが、もし人が住む地域で発生したならば大惨事は防げません。陸自オスプレイの暫定配備及び同機種の日米共通整備基盤がある木更津市周辺、そして運用が明言されている陸自習志野演習場の100万人の周辺住民とその飛行経路に暮らす多くの市民にとって、今回ますます明らかになったオスプレイの危険性は現実的な脅威以外の何物でもありません。

 これまでオスプレイの重大事故が発生しても等閑視していた米軍も、今回は米軍所属のオスプレイ全機の飛行停止を行っています。国においては、オスプレイの根本的欠陥と導入及び米軍の配備容認の非を認め、陸自V-22の運用と配備の中止を行い、米軍所属のオスプレイ全機の飛行・運用の恒久的中止と完全撤去を行うよう米側に求めるよう強く要請します。

2023年12月14日

市民ネットワーク千葉県
共同代表 川口 えみ
伊藤とし子
岩﨑 明子